元々はSilicon GraphicsのIRIX(UNIXベースのOS)用に開発されたXFSファイルシステム は、現在では多くの Linuxディストリビューションで広く使用されています。さらに、Red Hat Enterprise Linuxはデフォルトのファイルシステムとして使用しています。
XFS ファイルシステムはその高いパフォーマンスと堅牢性で有名ですが、他のファイルシステムと同じように、データ損失が起こりやすいのも事実です。データ損失の原因には、ソフトウェアのバグ、システムの不具合、人為的ミスなどがあります。これらすべての原因に対して、効率的なデータ復元が必要です。
データ復元エンジンは、どのプログラムバージョンもこのファイルシステムに対応しているため、R-StudioをXFSファイルシステムからのデータ復元にご使用いただけます。
開始前の注意事項
この記事は、XFSフォーマットされたデバイスが対象です。他のディスクからデータを復元する場合は、他の記事を参照してください。
ディスクの物理的状態が良好である
ディスクの物理的状態が良好であることを前提としています。そうでない場合は、データ復元のプロに依頼するのが最善です。ケーブルがしっかりと接続されていることを確認するだけでなく、ディスクに深刻な物理的故障がある場合「自分でできる」データ復元作業は、かえってデータ復元の可能性を悪化させるかもしれません。ディスクが物理的に故障している兆候には、以下のようなものがあります。
こういったケースの場合、データ復元の有資格者に依頼するのが最適です。プロは特殊な装置、ソフトウェア、そして最も重要なことですが、このようなドライブを扱うために必要なスキルを持っています。このような場合、R-Studioやその他のデータ復元ソフトウェアでは対応できません。さらに、このようなドライブにさらに手を加えると、データへのダメージはさらに大きくなり、データが完全に復元できなくなることがよくあります。
最後に...
データを復元するディスクには何も書き込まないでください!新しいデータが古いファイルを上書きし、永久に失われる可能性があります。
この記事では、XFSディスクでデータが失われた2つのケースを取り上げ、ファイルを復元する方法について詳しくご説明します。
最初のケースは、空になったシステムのゴミ箱からのデータ復元です。もう1つは、XFSパーティションを別のXFSパーティションにフォーマットするケースです。
ケース 1:いくつかのファイル/フォルダーがゴミ箱に移動され、ゴミ箱が空になった場合。
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目標:これらのファイルとフォルダーを復元すること。
1. R-Studioを起動し、XFSパーティションのあるディスクを検索します。
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2.パーティション上のファイルを列挙し、ファイルシステムを調べます。
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3. ゴミ箱内の削除されたファイルを探します。
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ファイルをダブルクリックしてプレビューし、壊れていないことを確認します。
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4. 復元するファイルを選び、[復元]ボタンをクリックします。
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5. [復元]ダイアログボックスで出力フォルダーと復元パラメータを指定し、[OK]ボタンをクリックします。
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これらのパラメータの詳細については、R-Studioのオンラインヘルプ(基本的なファイル復元)を参照してください。
> R-Studioはファイル復元を開始します。完了すると、復元されたファイルとフォルダーが出力フォルダに表示されます。
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ケース2:既存のXFSパーティションが誤って新しいXFSパーティションにフォーマットされてしまった場合。
タスク:可能であれば、失われたパーティションとそのフォルダー構造全体からファイルを復元すること。
1. R-Studioを起動し、新しいパーティションのあるディスクを見つけます。
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最初にパーティションの高速検索オプションを使用して、失われたパーティションを探します。
2. パーティション検索ボタンをクリックし、結果を待ちます。
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残念ながら、R-Studio は失われたパーティションを見つけることができませんでした。しかし、この方法で紛失したパーティションからファイルを復元できる可能性があり、通常、全てのファイルを無傷のまま見つけられます。
次のステップはディスク全体をスキャンすることです。
3. スキャンボタンをクリックし、スキャンパラメータを指定します。
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ファイルシステム欄の変更ボタンをクリックし、XFSのみを選択したままにします。紛失したパーティションに存在するファイルの種類によって、検索する既知のファイルタイプ(RAWファイル)を指定することもできます。これらのパラメータの詳細については、R-Studioのオンラインヘルプ(ドライブスキャン)を参照してください。
また、スキャン情報を保存しておくと、スキャン処理を中断して後で再開する必要がある場合に便利です。保存されたスキャン情報は後日読み込むことができ、スキャンは中断された時点から再開できます。
必要なパラメータを全て指定したら、[スキャン] ボタンをクリックします。
> R-Studioはディスクのスキャンを開始し、進捗状況を表示します。
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4. スキャンが終了したら、スキャン結果を確認します。
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R-Studio は失われたパーティションを見つけることができなかったため、残された方法はスキャンされた新しいパーティションで失われたファイルを検索することです。
5. スキャンされたパーティションをダブルクリックしてファイルを列挙し、結果を調べます。
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紛失したパーティションのファイルは署名でのみ検出されるため、名前やその他の属性は全て失われています。R-Studioはこのようなファイルを[追加で見つかったファイル]セクションに配置し、内部タグを使用して名前を付けようとします。
ファイルをダブルクリックして、ファイルが破損していないことを確認するためにファイルをプレビューすることもできます。
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6. 復元するファイルを選び、[ファイルを復元]ボタンをクリックします。
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7. 復元パラメータを指定し、[OK]ボタンをクリックします。
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R-Studioは、進捗状況を表示しながらファイルの復元を開始します。
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復元が終了すると、復元されたファイルが表示されます。
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結論
当社の検証により、R-Studioを使用してXFS ディスクからデータを復元できることが分かりました。最初のケース(削除されたファイル)では、全てのファイルと個々のフォルダーを復元できました。2番目のケース(ディスクフォーマット)でもファイルを全て復元できましたが、RAWファイルつまり名前やその他の属性が含まれていないファイルとして復元されました。新しいパーティションのメタデータが古いパーティションのメタデータに上書きされたため、フォルダー構造全体はまったく復元できませんでした。
R-Studioを購入せずに、デモ版でこれらの手順をお試しいただけます。紛失したファイルの検索およびプレビューに成功した場合、R-Studio登録すると、復元されたファイルを保存することができます。